自分が好きな小説を紹介していきます。
第1回目は『カエルの楽園』。
THE PARADISE OF FROGS
記念すべき第1回目に紹介させていただくのは、『永遠の0』で有名な「
カエルの楽園 (新潮文庫)
何やら絵本のような可愛いらしいタイトルですが、侮るなかれ 。
これは現代日本を風刺した 所謂、寓話的小説。
百田 尚樹自身が最高傑作と言い切るほどの問題作です。
物語の導入部分を簡単に説明すると、天敵の襲来により安全でなくなった故郷から逃げ出したカエル達が、仲間を失いながらも危険な世界で楽園を求めて旅をし、生き残った二匹のカエルが遂に平和の国 ナパージュに辿り着くというもの。
その国では争いをするものはおらず、旅人に対して親切で、敵に襲われることもなければ、餌も沢山あります。まさにカエル達にとっての楽園です。
しかし、当然、主人公のカエルは疑問を抱きます。他の国と違って、何故ナパージュはこんなにも平和なのかと。
仲間と共に住民達から話を聞いていくと、どうやらナパージュにはある「決まり」があり、その「決まり」を全員が守ることによって平和が保たれているということが判明します。
最初は半信半疑の主人公達でしたが、何日も暮らす内に段々と、ナパージュは不思議な力で守られているんじゃないかと思えてきて……。
……はい。ここから先は御自分の目でお確かめください。(Wikipediaには結構、内容が載っちゃってるので、見ない方が賢明です。)
自分は時間がある時に一気に読みました。内容は全く難しくないので、すらすら読めます。
あんまりネタバレはしたくないんですが、この物語は平和ボケした国の未来がどうなるかを暗示しています。
流石にここまでのことにはならないだろうなーとは思うんですが、最後にあるカエルが発する台詞にはぞっとさせられること間違いなし。
もしところどころピンと来ない部分があっても、一番最後にネタバラシがあるので安心です。
自分も幾つか気付けてない部分があったので、また改めて読み返したくなりました。
まだ読んでないという方は是非一度どうぞ。