自分が好きな小説を紹介していきます。
第2回目は「孤独な主人公(隠者)」。
- 孤高の隠者達
- 「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」(完結済み)
- 「お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。」(完結済み)
- 「ようこそ実力至上主義の教室へ」
- 「席替えから始まるハイスペック陰キャのリア充への道(強制)」
- 「美少女と距離を置く方法」(完結済み)
孤高の隠者達
今回は「孤独な主人公」をテーマとして、幾つかオススメの作品を紹介。
友達なんていらない 。
目立つのは嫌い 。
いざとなったら頼れるのは自分だけ 。
そんな考えを持つ人物達が主役の、暗く寂しくも美しい物語です。
「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」(完結済み)
最初に紹介するのは、勿論、この作品。ガガガ文庫の言わずと知れた名作「俺ガイル」。
大体何処でも紹介されてますが、やはりこれは外せない。
ジャンルは学園ラブコメ。
個性豊かな登場人物達の、独特というか、哲学的な考え方が多く人々の共感を呼び、累計発行部数はなんと1000万部超。ぼっち系、ひねくれ系主人公ブームに火を付け、大規模火災を引き起こしたと言っても過言ではない問題作です。
その内容は、ラブコメにしては重たくシリアス。
自分を犠牲にしがち(メサイアコンプレックス?)な主人公の所為で、毎巻胸が締め付けられるような思いをすることになるんですが、彼、割と賢いので、まるで頭脳戦を見ているかのような錯覚に陥ります。手段はともかく、目の前の問題をしっかり解決するので、考え方がひねくれてるけど、何かカッコ良い、実は優秀、そんな印象を抱きます。不器用なりに頑張ってるだけで、ほんとはもっと良いやり方があるんですけどね(笑)。
冷静になって考えたらめんどくさい、現実にいたら嫌だなーと思うキャラが多いんですが、尖ったキャラ同士の掛け合い、やり取りは面白く、傍観してる分には楽しめます。
既に最初から最後までアニメ化されていますが、活字独特の味わいもあるので、原作も是非読んでほしいところ。
ゲームも何本か出てるので、気に入ったキャラがいれば買って攻略に勤しむと良いでしょう。
自分は戸塚ルート直行(俺はホモじゃない)。
「お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。」(完結済み)
お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。 (富士見ファンタジア文庫)
お次はこれ。「俺ガイル」を意識したような感じの『お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。』。
しかし、この作品の主人公はあちらの主人公とは一味違います。
俺ガイルの主人公は、過去のトラウマの所為で、ひねくれた考え方をするようになり、友達を作らない ぼっちになっていってしまったんですが、この主人公はなんと真性の独り好き。
彼が高々と掲げる「おひとり様至上主義」は、大袈裟に言えば、一人こそ、最高。孤独こそ究極という考え方。
彼は独りで過ごす時間を心の底から愛しており、それを馬鹿にされたり、否定されると、例え目上の人物だろうが、不良だろうが、関係無くブチ切れて説教を始める肝の太さを持っています。物怖じしないというか、芯が強く、全くブレません(他の作品みたいに何処かで折れるんだろうなぁと思ってたのでびっくり)。
内容を一部紹介すると
1:主人公に告白するも、「一人が好き」という理由で断られ、唖然とするサブヒロインと通行人。
2:いつも一人で過ごしている主人公を心配に思ったコミュ力MAXなヒロインが、善意で友達作りに協力しようと近付くも、自分は青春を謳歌している!とブチ切れられる。
3:空き教室を一人で過ごす為のプライベートルームとして使用する為、担任教師(ロリ先生)と契約を交わし、頼まれ事を積極的にこなしていく主人公。
そんな中で、意外なスペックの高さが明らかになり、地味で目立たなかったのが、段々とクラスの人間達から一目置かれるようになっていく……。
こんな感じ。
普段は一人で過ごしていますが、言うべき時は言う、やるべきことはやる、そんなカッコよさを持ったクールな主人公です。
残念ながら売上が伸びず、4巻で打ち切りになってしまいましたが、自分は「俺ガイル」よりもこっちの主人公に共感するので、作者の気が変わって続編が出たら間違いなく買います。
「ようこそ実力至上主義の教室へ」
次は、まだ未完の作品。
能ある鷹は爪を隠す そんな言葉が最も似合う高校生が主人公の作品『ようこそ実力至上主義の教室へ』。通称「よう実」。
ジャンルは学園頭脳バトルで、作品の舞台となるのは、「卒業生は希望する進路をほぼ100%認められる」というトンデm 全国屈指の名門校、高度育成高等学校。
そんな高校に、どういう訳か、実力を隠し、ひっそりと入学した主人公。結果、振り分けられたのは、合格者の中でも問題のある人間が集められたDクラス。
彼の目的は何なのか……。果たして、狙い通りなのか……。謎が多いとやっぱり面白いですよね。
主人公は普段、目立たないように振る舞っていますが、学園が出す高難易度の課題や、クラス内・クラス間で発生する揉め事の中で、並外れた運動神経、類稀なる学力など、天才であることが徐々に明らかとなっていきます。
どんなに追い詰められても常人には思い付かない、できないような方法で逆転するので、正直、安心感が半端ないです(笑)。
ぼっちというか、友達や彼女ができても、全ての秘密を明かすことは絶対にしないので、精神的に「孤独」な主人公。
一年生編は既に終わり、現在は二年生編に突入。新たなキャラも増え、抗争は更に激しさを増しています。
「席替えから始まるハイスペック陰キャのリア充への道(強制)」
期待の新作枠。『席替えから始まるハイスペック陰キャのリア充への道(強制)』。
友達の少ない陰キャだが、実はハイスペックな高校生が主人公の作品。
内容を簡単に言うと、席替えによって、カースト上位の美少女と隣になってしまったことで、周囲が騒がしくなり、主人公の愛する平穏が壊されていく……みたいな感じ。
タイトル通り、主人公のスペックが高いので、よう実ほどではないが、クラスで問題が起きても絶対何とかしてくれるといった安心感があります(笑)。
1巻目から暴力沙汰に巻き込まれたり、結構刺激のあるストーリー。
最後の方のあるキャラクターの台詞からして、長く続けられそうなので、期待大。続巻を待ってます。
「美少女と距離を置く方法」(完結済み)
おまけ枠。
ストーリーにイマイチパンチが無いものの、自らの意思で孤独に身を置く、「選択的ぼっち」を自称する高校生が主人公の作品 『美少女と距離を置く方法』。
内容は、ある日、男子から強引に迫られ困っていた同級生の美少女を、気紛れに助けてしまったことで、主人公の平凡な日常が変わっていくというお話。
ヒロインと関わる内に、彼女とは趣味がぴったりで、出かける場所もよく被る、驚くほど相性が良いということが明らかになり、最初は迷惑がっていた主人公も、段々と好意を寄せてくる彼女に惹かれていきます。
はい、1巻全部読んだんですが、タイトル詐欺。美少女と全然距離が置けません(笑)。距離を置く方法とは……?
2巻以降も主人公がぼっちのまま進む、といったことを期待して買うと多分、後悔するので警告しておきます。
しかし、孤独な主人公とクールなヒロインの組み合わせは最高(性癖)。
ちなみにカクヨム(小説投稿サイト)で公開されているので、まずはそっちを確認してから買うかどうかを決める良いと思います。自分はネットで読んだ上で、買いました。